調剤薬局なのに医師のリストが必要?コロナのクリニック廃院対策
調剤薬局なのに開業希望医師のリストが必要?
調剤薬局様に対して、中長期的な経営戦略として、またコロナウイルスの影響によって処方元の病院・クリニックが突然閉院してしまうという事態に陥ってしまった場合の予防策として、直近の開業希望医師のリストを持っておくことを調剤薬局のオーナー様にお勧めすると、「調剤薬局なのに医師のリストが必要?」といった声や、「調剤薬局なのに薬剤師ではなくて医師の紹介?」という疑問の声をいただきます。
このコラムでは、弊社がなぜ調剤薬局様に対して開業希望医のリストを持っておくことをお勧めしているのか、なぜ調剤薬局様が直近の開業希望医師のリストを持つことにメリットがあるのかということを解説していきたいと思います。
コロナウイルスによって処方元のクリニックが突然閉院するリスクが増大!
2021年2月29日現在、コロナウイルスの流行によって一都三県で緊急事態宣言が発令され、内科や小児科、整形外科などの、特に緊急性がない診療科を専門とするクリニックの患者様が減少するという事態が起きております。
弊社に寄せられるご相談の中でも、特に一都三県のクリニック様の経営状態が芳しくないというものが多いです。弊社では主に昨年から、以下のような理由で病院・クリニックの事業売却及び、廃業のご相談を受けています。
① コロナウイルスの影響によって売り上げが落ち込み、今後も患者が戻る見込みがない
② ご子息、ご息女がいない、もしくは医師以外の道を選んだ
③ いつかは病院・クリニック経営をやめたいと思っていたがタイミングが分からなかった
このように、特にコロナウイルスの影響によって突然、処方先の病院が閉院してしまうというリスクが大きくなっているのです。
なぜクリニックの突然の閉院が増えているのか、なぜクリニックは処方先の調剤薬局に対して事前に報告しない、いわゆる“サイレント廃院”をする傾向にあるのかについては、弊社コラムの“コロナによる経営難 クリニックのサイレント廃業が増加”をご覧ください。
常勤医師の誘致は困難?ネット上での誘致も危険?
先述の通り、処方先のクリニックの閉院のリスクが高まっています。処方先のクリニックが閉院すると、調剤薬局の売り上げに大きく影響するため、M&Aを通して新たにクリニックを開業しなければなりません。
しかし、調剤薬局様がクリニックを新規開業したいという常勤医師を誘致するのは困難といえます。医師の中には大病院で勤務医師として安定して働き続けたいというニーズも高まっており、新規にクリニックを開業したいという医師を調剤薬局のオーナー様の人脈のみで探すのは困難だと考えられるからです。
「じゃあ、ネット経由で誘えばいいじゃん」と思われる方もいるかもしれません。しかし、ネット経由で医師を集めてしまうと、確かに集まりやすいのですが、クリニック経営に必要なコミュニケーション能力に秀でた医師を誘致できる可能性が非常に低くなってしまうのです。
なぜ、ネット経由で医師を集めることを弊社がお勧めしていないのかにつきましては、弊社コラムの“WEB経由で開業したいドクターを集めると危険な理由”をご覧ください。
また、調剤薬局様が経営戦略として新たに病院・クリニックを開設したり、医療モールをオープンしたりということもございますが、そうした場合にも同様の理由で、調剤薬局様が独力で医師を誘致するのは困難です。
そのため、処方元のクリニック・病院に廃院のリスクがなくても、調剤薬局様にとって直近の開業希望医のリストは大変メリットのあるものなのです。
調剤薬局様にも開業希望医のリストが必要です!
なぜ調剤薬局様に対して直近の開業希望医のリストが必要なのかをまとめると以下のようになります。
① クリニック経営に向いた医師、条件に沿う医師を選べる
② 処方元の病院・クリニックの廃院への備えになる
③ クリニックの新設に役立つ
弊社は、約700人の開業希望医と連携をとっており、クリニックや薬局、病院、介護施設などの医療機関や医療法人のM&Aを専門としている会社です。
是非、コロナウイルスの影響による危機的状況を一緒に乗り越えるためのお手伝いをさせていただけたらと思っております。少しでも不安をお持ちの調剤薬局様、クリニック様はお気軽に弊社までお問い合わせください。