M&Aの種類とは? 地域・業態・手法別に解説!
クリニックM&Aを専門としている弊社には、M&Aの買い手と売り手ご担当者様双方から、
「M&Aっていろいろな種類あるけど何が違うの?」
といった質問を多くいただきます。
そこで本記事では、M&Aの分類を地域・業態・手法別に分けて紹介いたします!
【地域】M&Aが国を越境するか否かで種類分け!
まずはM&Aが国をまたぐか否かで分類する、IN-IN、IN-OUT、OUT-INを解説します。
これらの分類は、日本企業ならIN、海外企業ならOUTが対応しており、「買い手」-「売り手」といった構造を取ります。
- IN-IN:日本企業(IN)が日本の企業・事業(IN)を買収
- IN-OUT:日本企業(IN)が海外の企業・事業(OUT)を買収
- OUT-IN:海外企業(OUT)が日本の企業・事業(IN)を場集
特に注目したいのはIN-OUTやOUT-INで、M&Aという形で海外企業を買収してスピードディに海外進出をするという目的が挙げられます。
【業態】M&Aする相手が同業種か否かで種類分け!
M&Aは買収する企業が同業種か否かで、水平的M&A、垂直的M&Aと分類できます。
- 水平的M&A:同じ業種の企業を買収、または統合するM&A
- 垂直的M&A:仕入先の企業や顧客、外注先など異業種の企業を買収、または統合するM&A
水平的M&Aは同業種を買収することで、シェアを上げる、競合をへらす、買収した企業分もまとめて仕入れをすることでコストを下げる(規模の経済)などのメリットがあります。
垂直的M&Aは、仕入れから販売までの一連管理、これまで発生していた中間マージンを発生させないなどといったメリットがあります。
【手法】M&Aで会社や事業をどのように譲渡するか種類分け!
M&Aによって、会社を全部買うのか事業だけ買うのか、一社で買うのか複数の企業でまたがって買うのかなどの譲渡手法によって分類することができます。
①株式譲渡:会社をまるごと買収するM&A
対象企業の株式を受け取ることにより、会社を譲り受けて経営を承継することを意味します。
②第三者割当増資:発行した新株を株を引き受けるM&A
特定の第三者に新株を引き受ける権利を与えて、対象企業が行う新株発行を引き受けることを意味します。
③事業譲渡:事業だけを買収するM&A
対象企業の事業を異なる企業へ譲渡することを意味します。
④共同株式移転:複数の会社を同時に買収するM&A
複数の対象企業で新しい持ち株会社を設立します。
その後この新しい持ち株会社に複数の対象企業全ての株を譲渡します。
このことにより新しい持ち株会社は親会社になり、複数の対象企業は完全子会社となることを意味します。
⑤合併:複数の会社が一つになるM&A
複数の対象企業が一つの会社になることを意味します。
またこの合併には吸収合併と新設合併があります。
吸収合併とは複数の対象企業の一つの会社が承継先の企業となり、残りの企業を引き継ぐことを意味しま
す。
新設合併とは複数の対象企業が新しい会社を立ち上げます。
そしてこの会社を承継先の企業として複数の対象企業を引き継がせることを意味します。
なお吸収合併と新設合併の複数の対象企業は消滅します。
⑥三角合併:親会社が子会社を通して吸収合併するM&A
吸収合併の一部であり、2007年に新会社法にて認められたものです。
内容としては、親会社が子会社を通して対象企業を吸収合併することを意味します。
ですので、子会社が承継先の企業となって対象企業を引き継ぐことになります。
⑦会社分割:会社を事業ごとに分割するM&A
対象企業の事業を分割して複数の企業に分けることを意味します。
⑧事業提携・資本業務提携:共同で事業をすすめるM&A
複数の対象企業が協同で事業を進めていくことや株式の持ち合いを意味します。
この業務提携と資本業務提携の違いは資本が関わっているかいないかということです。
提携というとM&Aではないと思われる方がいらっしゃると思いますが、広義のM&Aの一つとしてみなされることもあるます。
M&Aの種類まとめ
M&Aは地域・業種・手法によって、分類できることが理解できたと思います。
とはいえ自社を売却するときに、どのM&A形態をとればいいのか専門家でないと判断するのは難しいです。
弊社は、クリニックなど医療機関のM&Aに特化しており、医療機関の開業・買収・売却に関して専門的なコンサルティングサービスを提供することができます。
医療機関のM&Aにお困りでしたら、ご気軽にお問い合わせください!