コロナ禍なのに分院展開!クリニックの分業は今すべき!
前回のコラム”M&Aを通した分院展開やクリニック新設は今がチャンス!”では、病院やクリニックが分院展開をするメリットについて解説しました。まだそちらをご覧になってない方は、是非ご覧ください。
クリニックの分院展開をは”今”検討すべき!!
前回のコラムでもご覧いただいたように、分院展開には既存の経験やノウハウを利用できることや、スケールメリット(規模の経済性)が期待できるため、経営戦略としてメリットが大きいということを解説してきました。そのコラムを通して、分院展開のメリットについてはご理解いただけたと思います。
このコラムでは、なぜ医療業界も影響を受けているこのwithコロナの時代に、分院展開をご検討していただきたいのか、検討する価値があるのかについて解説していきたいと思います。
コロナ禍の今こそ分院展開!
早速ですが、ではなぜ今、コロナウイルスの影響とその対応で、本業の病院(クリニック)だけでも大変なのに分院展開を検討するべきなのでしょうか。それは単純な理由です。平常時よりも「費用を抑えて分院展開が可能」だからです。
ではなぜ今なら分院展開にかかる費用を抑えられるのかについて、2つの理由から解説していきたいと思います。
①クリニックの売り案件が増えている今、譲渡価格が安くなっている
まず一つ目の理由は、「譲渡価格の決定には需給のバランスが大きく関わるから」です。M&Aにおける最大の焦点は、譲渡価格をどうするかです。譲渡価格の決定をする際には、純資産や売上高、営業利益等の財務諸表上の数字や経営分析をもとにして行いますが、M&A市場における需要と供給のバランスも大きく影響します。
コロナウイルスの影響によって、特に緊急性を要しない診療科を専門とするクリニックからの廃業・事業譲渡の相談が弊社でも増加しているように、コロナウイルスや緊急事態宣言の影響によってクリニックのM&Aにおける供給が増加するという見込みがあります。
それに対して、将来性が不透明なことや収益減による資金不足によってクリニックを買収するという大きな決断をためらう医療法人様、企業様が多いため、つまりM&A市場における需要が減少していくと見込まれます。
そのため、売り手様に対して買い手様が少なくなり、譲渡価格は低下していくだろうと考えられるのです。
②廃院寸前でも事業承継は中長期的なメリットがある
しかしながら、コロナウイルスの影響で経営が不振なクリニックを買収し、事業承継をすることに対してはためらいがあるかもしれません。しかし、今この時代におけるクリニックの買収は社会貢献性がとても高く、なおかつ中長期的な視点に立つと、経営戦略として有効な場合もあります。
まず社会貢献性という視点に立つと、クリニック買収はとても社会貢献性が高い施策といえます。なぜなら、アフターコロナの時代に、その地域の医療を継続させる必要があるからです。つまり、経営に苦しむ中小病院・クリニックを、買収を通して助けることで地域医療を存続させることにつながるのです。
収益性という観点から見ても、中長期的な視点から見るとメリットが大きいといえます。分院展開を通して期待できるメリットについては、前回のコラムで述べた通りですが、コロナウイルスによって患者数が減り、患者が戻る見込みがないクリニックの場合にも、規模の経済性やブランド力を生かした広告効果によって、アフターコロナの時代には十分な集患ができると見込んでおります。また当然のことながら、高齢化社会の日本ですから中長期的な売り上げの増加が見込めるのです。
分院展開を考えるなら今がチャンス
以上のように、メリットが大きい分院展開を検討するにあたって、懸念されるのはその初期費用、つまり譲渡価格ですが、このコロナウイルス禍における売り手クリニックの増加は譲渡価格を抑えて分院展開に着手できる好機といえます。
弊社は、約700人の開業希望医と連携をとっており、クリニックや薬局、病院、介護施設などの医療機関や医療法人のM&Aを専門としている会社です。
是非、経営の改善・利益の向上をお手伝いさせていただけたらと考えております。M&Aを通した分院展開・新規開業を少しでもご検討の医療法人様・企業様はお気軽に弊社までお問い合わせください。