【クリニックM&A】ターゲットとなる買収先企業へのアプローチ時の4つの方法

M&Aのアプローチは4つ

クリニックや薬局、病院、介護施設などの医療機関や医療法人のM&Aを解説していくシリーズ第2回です。本シリーズでは、実際に買収先を選定し交渉、契約に至るまで時系列でわかりやすく解説しているので、ぜひ他記事もご覧ください。

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買収を提案するクリニックや薬局、病院、介護施設などの医療機関や医療法人が決まり、FAの選定も終わればいよいよターゲット企業へのアプローチが始まります。実際には、アプローチがFAを通して行われる場合もあれば、買い手企業様が自ら行うこともあります。

本記事ではでは、ターゲット企業へのアプローチにはどのような方法があるのか、またどのような対応をするべきなのかについて、ご紹介していきたいと思います。

買収先企業へのアプローチ方法

買収の対象となる診療科や分野を持つ病院やクリニック、薬局、介護施設などの医療機関、医療法人が決定後、候補となる買収先企業へのアプローチ方法は4つあります。

  1. 買い手企業様自らが直接ターゲット企業に買収を打診する 
  2. FAを通して買収を打診する方
  3. 取引関係のある金融機関(特にメインバンク)を通して買収を打診する 
  4. ターゲット企業の信頼する人物を通して打診する

以下では、これらの4つのアプローチ方法について、それぞれの特徴を解説しながら、紹介していきたいと思います。

①買い手企業様による直接打診

買い手企業様がターゲットとなる病院やクリニック、薬局、介護施設などの医療機関、医療法人に直接打診するメリットは、買い手企業様の事業に対する本気度がダイレクトにターゲット企業へと伝わるため、相手に誤解が生じにくくスピーディーな展開が期待できるということにあります。

買い手企業様、売り手となる病院やクリニック、薬局、介護施設などの医療機関、医療法人様、双方の心のコミュニケーションや信頼が成功のカギを握るM&Aですから、そういった意味では最も理想的なアプローチ方法と言えるでしょう。

実際に、大手企業同士のM&Aにおいては、トップ企業同士が顔見知りであることや業界の危機に対する共通認識を背景に、直接打診することによってスタートするという例が多いです。

直接打診する場合には「誰が打診するか」「誰に打診するか」といったことが重要になってきます。M&Aはとても大きな決断であるため、直接打診の際にはトップ自ら、もしくはトップに準ずるシニアマネジメントにより行うことが基本です。

いずれにせよ、買収の直接打診は中間管理職が行うような仕事ではないといえます。特に、ターゲットとなる病院やクリニック、薬局、介護施設などの医療機関、医療法人が自社の規模とそれほど変わらない場合には、相手への敬意を示すためにも、トップによる打診が基本となります。

トップ同士での会談によって始まるべきM&A交渉ですが、注意点もあります。それは、周囲にM&Aを悟られないようにするということです。社内の会議室など人目のつくところは避けて、人目につかない料亭やホテルのスイートルームなどで会談を行うほうが良いといえるでしょう。

②FAによるアプローチ

直接打診が難しい場合には、FA経由でアプローチを行うという方法もあります。FAを通して買収の打診をするメリットとしては、買い手企業様の社名を公開せずにアプローチができるという点にあります。

これは、「ターゲット企業が買収する可能性があるのか確認したい」という思いが強いのであれば、有効といえるでしょう。しかしながら、覆面で打診できるからと言って安易に行ってはなりません。相手が前向きにM&Aをとらえたときに会社の信頼を失墜させないためにも、慎重な検討を行い、経営陣の了承を得たうえで行うべきものです。

③メインバンクを通じたアプローチ

この方法のメリットとしては、ターゲット企業が信頼を置くメインバンクからの打診であるということで、ターゲット企業の真摯な対応が期待できるということです。また、買い手企業様側のメインバンクに打診を依頼するのも現実的で、メインバンクにとってもメリットが大きいため、M&Aに前向きに取り組んでくれることも多いです。

しかし注意すべき点もあります。打診を検討する銀行が、買い手企業側様と売り手企業様の双方と取引がある場合、銀行によっては仲介役として打診することに対して消極的になることが多いため、打診がうまくいかないということもあります。

④ターゲット企業の信頼する人物を通じたアプローチ

両企業の共通の知り合いや、共通する取引先のトップやOBなど、ターゲット企業が信頼を寄せる人物に打診を依頼するという方法汚あります。この方法も、信頼のおける人物からの打診ということもあり、ターゲット企業からの真摯な対応を受けやすいということが言えると思います。

まとめ

以上のように、M&Aの実行段階で、買収対象企業にアプローチする方法がたくさんあり、あらゆる人脈や手段を行使する粘り強さが必要だということがわかっていただけたのではないでしょうか。

弊社は、約700名の開業希望医とのネットワークや、様々な企業の役員様方との人脈、医療機関M&Aに対する豊富な経験や専門的な知識を生かし、特にクリニックや薬局、病院、介護施設などの医療機関や医療法人のM&Aに対して的確なアドバイスをすることが可能です。M&Aをご検討中の企業様は、お気軽に弊社までご連絡ください。

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