中小M&Aガイドライン(抜粋)
Ⅰ 支援機関としての基本姿勢 遵守状況

1.依頼者(顧客)の利益の最大化

・特に、FA、仲介業者や士業等専門家は、重要な判断を依頼者(顧客)に求める場合には、十分に説明して納得を得た上で進める必要がある

営業管理規定にて、行動指針を明確に定めております。
営業担当者は、M&A仲介業務を遂行する上で、どちらか一方に偏った助言や、一方に明らかに不利となるような誘導等を行なうことなく、常に公平・公正な立場で業務にあたらなければならないとし、社内教育を徹底しております。

2.それぞれの役割に応じた適切な支援

・M&A専門業者は、マッチングやその後の諸手続き進捗管理等、総合的な支援を行う

・本ガイドラインで示した基本的な事項を適切に実施するとともに、中小M&A支援の質の向上に尽力することが望まれる

営業管理規定にて、営業担当者は、業務の遂行に必要な知識・技能を継続的に研鑽することにより、その資質の一層の向上を図り、業務の質的維持向上に努めなければならないと定めております。
また、営業担当者の教育制度や報酬制度を通じて、継続的な技能向上について実効性の高い制度を構築しております。

Ⅱ M&A専門業者 遵守状況

1.M&A専門業者による中小M&A支援の特色

・中小M&A支援では、経験や知見の乏しいM&aA専門業者等の場合には、適切に業務を進められないおそれがあると言える

同上

Ⅲ 各工程の具体的な行動指針 遵守状況

(1)意思決定

・中小M&Aにおいて、想定される重要なメリット、デメリットを知りえる限り、相談者に対して明示的に説明すること

・相談者の企業情報の取り扱いについて、善管注意義務を負っていることを自覚すること

5年以上に渡って利益相反教育に取り組んでおります。

また、提案時にはM&A以外の選択肢(後継者への承継、株式公開、清算・廃業等)について、それぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明しております。

(2)仲介者・FAの選定

・仲介者・FAは、契約締結前に当該中小企業に対し契約に係る重要な事項について明確な説明を行い、当該中小企業の納得を得ること

・両当事者から手数料をとる場合はその旨を説明すること

利益相反の虞があるとして想定される事項につき、説明を行い、了承を得ること

弊社では、アドバイザリー契約締結にあたり、特に重要な事項について、丁寧に説明するよう徹底しております。
アドバイザリー契約において当社が仲介者としてM&Aのアドバイザーを行うことを明示し、一般に利害が対立する価格交渉等において、双方が合意可能と考えられる中立・公平な条件の助言に努めることと併せて、明確に説明しております。
また、前述の通り利益相反に関する従業員教育を10年以上行っており、クライアントには適時・適切にご説明いたしております。

(3)バリュエーション

・仲介者は確定的なバリュエーションを実施すべきではない

・仲介者が自ら簡易的に算定したバリュエーションを示す場合、参考資料として簡易に算定したものであると明示すること

・必要に応じて士業等専門家等の意見をもとめることができること

簡易企業評価においては、確定的なものではないことを明記いたしております。とはいえご参考として十分なものとするため、全社で統一的なフォーマットを用い、個々人のレベルによるバラつきの防止に努め、社内会計士等の専門家の助言も取り入れております。
また、必要に応じて専門家の意見を聞くことについては一切妨げておらず、推奨しております。

(4)譲受側の選定(マッチング)

・月額報酬を採用しているM&A専門業者は、マッチングに想定より長期間を要した場合、依頼者と協議し、月額報酬の適正な金額への減免等に応じること

月額報酬は一切請求いたしません。

(5)交渉

・仲介者は、一方当事者の利益のみを図ることなく、中立性・公平性をもって、両当事者の利益の実現を図る必要がある

営業担当者は、M&A仲介業務を遂行する上で、どちらか一方に偏った助言や、明らかに不利となるような誘導等を行なうことなく、常に公平・公正な立場で業務にあたらなければならないことを定め、教育しております。

(6)基本合意の締結

・譲受側に独占交渉権を付与する等の趣旨から、基本合意を締結することが望ましい

・意向表明に対する応諾は、基本合意とほぼ同様の合意を締結したものとして扱うこともある

弊社では、原則全ての案件で基本合意または意向表明に対する応諾を行うよう推奨しております。

(7)DD

・仲介者は、DDを自ら実施すべきではない

・仲介者は、譲渡側に過大な負担が生じないよう、DDの調査対象を適切な範囲内とし、調査結果を譲渡側にも開示して情報共有するように働きかけるのが望ましい

営業管理規定において、当社が直接DDを実施しないこと、及び当社が雇った会計士にデューデリジェンスを依頼しないことを定めております。
当社は、譲渡側に過大なDD対応負担を生まないよう、DDを支援するサービスを行っております。

(8)最終契約の締結

・最終契約は、可能な限り、中小M&Aに関する知見と経験のある弁護士の関与の下で締結することが望ましい

クライアントには、ご自身の弁護士へ助言を受けるよう推奨しております。また、必要に応じ、当社の顧問弁護士に中立な視点でのレビューを依頼し、どちらか一方に偏った助言や、一方に明らかに不利となるような誘導等を行うことがないよう、努めております。

(9)クロージング「CL」

・登記が発生する等、専門的な知見を要する場合、司法書士等の士業等専門家にも関与を求めることが必要である

CL手続きに関する法定書類や登記関連手続きは、司法書士への依頼を行っております。

Ⅳ 仲介者における利益相反リスクと現実的な対応策 遵守状況

・仲介者であるということ(両当事者から手数料を取る旨も)を、両当事者に伝える

・バリュエーションに係る結論を決定せず、必要に応じて士業等専門家等の意見を求めるよう伝える

・仲介契約締結にあたり予め利益相反の虞があるものと想定される事項について、各当事者に対し明示的に説明を行う

・別途両当事者間における利益相反の虞がある事項を認識した場合、各当事者に明示的に開示する

営業担当者に対しては、M&A仲介業務を遂行する上で、どちらか一方に偏った助言や、一方に明らかに不利となるような誘導等を行なうことなく、常に公平・公正な立場で業務にあたらなければならないことを教育・徹底しております。
また、税務・会計・法律等に係る事項については、公認会計士、税理士、弁護士等の専門家に適宜ご相談いただくことをクライアントに推奨しております。

Ⅴ 専任条項の留意点 遵守状況

・仲介契約の専任条項については一定の合理性が認められる

・専任条項設けるとしても、M&A専門業者は当該依頼者に対し、他の支援機関にセカンド・オピニオンを求めることを許容するべきである

・専任条項を設ける場合には、契約期間を最長で0.5~1年とするべきであり、依頼者の任意で中途解約できると明記する条項等も設けることが望ましい

弊社では、他の支援機関(企業評価を行うファイナンシャルアドバイザーや弁護士、税理士等の専門家等へ相談することを制限しておらず、適宜ご相談いただくことを推奨しております。

Ⅵ テール条項の留意点 遵守状況

・契約終了後一定期間(テール期間)の間に、譲渡側と譲受側でM&Aを行った場合に、当該M&A専門会社が手数料を取得するテール条項の期間は最長でも2~3年が望ましい

・テール条項の対象は、当該M&A専門業者が関与・接触し譲渡側に対して紹介した譲受側のみに限定すべき

アドバイザリー契約上のテール条項の期間はガイドラインを遵守しております。